警視庁は2026年2月26日、成田エクスプレス(N'EX)の車内で外国人観光客の荷物を狙った窃盗容疑で、中国籍の龍用均容疑者(58)を逮捕した。
容疑は窃盗と詐欺(不正使用)。
容疑は2026年1月、成田空港から東京駅に向かう成田エクスプレスの車内で、中国籍の男性(40代)のリュックサックから現金10万円とクレジットカードを盗んだ疑い。
さらに、盗んだカードを使ってカメラなどの物品を約220万円分不正購入した疑いも持たれている。
龍容疑者は「そんなことはやっていません」と容疑を全面否認している。
成田エクスプレスでは、2025年から外国人観光客の荷物が盗まれる被害が相次いでいる。
網棚や座席上のバッグを狙った手口が多く、被害者は主に訪日中国人やアジア圏の観光客。
警視庁は、龍容疑者がこれらの複数事件に関与した可能性が高いとみて、余罪捜査を進めている。
N'EXは空港アクセス特急として人気で、訪日外国人観光客の利用が急増。
インバウンド回復に伴い、2025年以降の乗客数はコロナ前を上回る水準に達している。
しかし、車内での盗難被害が増加し、JR東日本も注意喚起ポスターを掲示したり、車内アナウンスを強化したりしているが、根本解決には至っていない。
この事件の特徴は、被害者が同じ中国籍である点。
容疑者も中国人で、言語の壁を利用して接近しやすく、被害者が警戒を緩めやすい状況を狙った可能性がある。
また、盗んだカードの不正使用額が220万円に上る点も深刻。
不正購入品は高額カメラや電子機器が中心とみられ、転売目的の組織犯罪の可能性も否定できない。
日本では訪日外国人増加に伴い、空港や交通機関での窃盗・詐欺事件が全国的に増加傾向。
例えば、羽田空港や新幹線でも同様の手口が報告されている。
警察当局は、観光客向けに「貴重品は網棚に置かず、常に手元に」「カードはスキミング対策を」などの啓発を強化中。
一方で、外国人による犯罪事例が相次ぐ中、社会的な偏見を助長しないよう、事実に基づいた対応が求められている。
多くの訪日外国人はルールを守り、日本を楽しんでいる。
問題は一部の犯罪者によるもので、全体を悪く見るべきではない。
しかし、インバウンド経済を支える観光客の安全確保は、観光立国日本の喫緊の課題だ。
この逮捕は、成田エクスプレス被害の抑止につながるか。
警視庁は今後、監視カメラ映像の解析や購入履歴の追跡を進め、組織的関与の有無を徹底的に調べる方針。
訪日客はもちろん、日本人利用者も荷物の管理に注意が必要だ。