東京23区の不動産バブルが再燃している。
中古マンション(70平方メートル)でも平均価格が1億円を超える中、「お買い得」な日本の物件が外国勢、特に中国系投資家に爆買いされている。
その象徴的な事例が、東京都板橋区にある築45年の7階建てマンション「信友板橋ビル」だ。
JR板橋駅から目と鼻の先という好立地に位置し、全国有数のターミナル駅・池袋からわずか1駅。
昨年1月、このマンションは都内の中国系企業に買収された。
所有権移転は令和6年11月、地元の信用金庫系企業から日本の不動産会社を経由してわずか2カ月足らずで中国系企業に移った。
買収直後、各戸に投げ込まれたA4用紙1枚の通知が住民を震撼させた。
《下記のとおり改訂いたしたくお願い申し上げる次第です》という不自然な日本語で始まる文章の後、新賃料が記されていた。
《月額19万円》。
間取りによって異なるが、従来の家賃が2~3倍に跳ね上がる一律値上げだった。
住民は驚愕した。
長年住み続けた高齢者やファミリー層にとって、急な大幅値上げは生活を直撃する。
さらに、2025年2月にはオーナーを名乗る中国人とみられる男性らが夜間に一部住民宅を突然訪問。
「今すぐ出ていくなら、引っ越し代として10万円だけ払う」と通告する事案が発生した。
脅迫まがいの強引な立ち退き要求に、住民は恐怖を感じたという。
マンションの住民数は買収前後で半減。
多くの人が耐えきれず転居を余儀なくされた。
残った住民は「静かなる侵食」を実感している。
狙いは民泊事業だ。
中国系企業は短期滞在者向けの民泊転用を視野に、既存住民を追い出して高額賃貸やAirbnbなどで運用する計画とみられる。
東京23区では外国人観光客の急増に伴い、民泊需要が爆発的に伸びている。
しかし、既存住民の生活権を無視した投機的な買収は、社会問題化している。
このマンション住民は今月、ようやく裁判に踏み切った。
不当な家賃値上げや立ち退き圧力に対する訴訟だ。
借地借家法では、正当な事由なく一方的な値上げや退去は認められにくいが、中国系オーナーの強引な手法が争点となる。
住民側は「不自然な日本語の通知書や夜間訪問は脅迫に近い」と主張。
オーナー側は「市場価格に基づく適正値上げ」と反論する見込みだ。
この事例は、日本不動産市場の「静かなる侵食」の一端を示す。
中国資本による土地・建物買収は全国的に増加。
特に地方の過疎地や東京近郊のマンションが狙われやすい。
背景には、中国国内の不動産規制強化と円安による割安感がある。
2026年現在、在留外国人数は約395万人を超え、毎年30万人ペースで増加。
外国人投資による不動産取得は、住民の生活を脅かすケースも少なくない。
例えば、埼玉川口のクルド人コミュニティ問題では、文化摩擦が住民の不満を爆発させている。
また、外国人犯罪事例(ベトナム人詐欺、中国人マネロン、インドネシア不法滞在など)が相次ぎ、移民政策への不信が高まる中、不動産買収は「経済侵食」の側面として警鐘を鳴らす。
高市早苗首相の「秩序ある共生」政策では、在留管理厳格化を掲げるが、不動産規制の抜け穴が残る。
住民は「日本を守れるか」と不安を口にする。
この裁判の行方は、外国人投資と日本人住民の権利バランスを問う象徴的事件となるだろう。
今後、判決や類似事例の増加が注目される。
板橋マンション:中国系投資、民泊狙いと住民減少へ 裁判開始