岩手県警は2026年2月26日、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、中国籍の会社役員A(36)=同県二戸市=と同社員B(41)=同県九戸村=を逮捕した。
Aは経営する九戸村のピーマン農場で、技能実習先から失踪したベトナム人13人を住み込みで働かせていた疑い。
雇用は昨年3月頃からとみられ、13人は関東地域の実習先で低賃金や劣悪待遇に耐えかねて逃亡。
Aの指示でBが失踪者をリクルートし、農場や関連施設で不法就労させていた。
Aの会社サイトによると、時給換算で日給8000~1万円、勤務時間は午前8時半~午後5時半。
住み込みで生活費を抑えられるが、実質的な搾取構造が疑われる。
九戸村は人口約5084人の過疎地で、鶏肉生産県内トップ、甘茶全国上位の農業村。
地元住民は「外国人が頻繁に出入りしていたが、農業のためと知っていた。トラブルはなかった」と証言。
一方、「過疎化で人が来るのはありがたいが、こんな事件は心配」と複雑な心境を語る。
この事件は、昨年10月に二戸市・九戸村でベトナム・タイ・中国籍30人超が旅券不携帯で逮捕された事案と連動。
その中には今回雇用された13人も含まれる可能性が高い。
全国の技能実習生失踪者は2024年で6510人。
低賃金・長時間労働・パワハラが主因で、失踪者は“闇の受け皿”に流れ、不法就労に追い込まれるケースが急増。
地方の過疎農村では人手不足が深刻で、こうした違法雇用が横行しやすい。
中国籍のA・Bが中国人ネットワークを活用して失踪者を集め、ピーマン農場で低コスト労働力を確保していた構図が浮かぶ。
警察はA・Bの追加容疑や資金の流れ、失踪ルートの全容を捜査中。
技能実習制度は労働力補充を目的とするが、抜本改革が遅れている。
政府は特定技能拡大を進めるが、管理の甘さが不法就労を助長しているとの指摘が強い。
在留外国人数は約395万人、毎年30万人増。
2040年頃に人口10%超の予測もあり、社会統合の課題が山積。
この逮捕は、地方過疎地の“闇”を象徴。
真面目に働く外国人多数だが、一部搾取構造が住民の不安を煽る。
農村の労働力確保と人権保護のバランスが急務だ。
中国農場主が技能実習生13人を住み込みで働かせ、逮捕